千葉市遊廓

千葉県庁の所在地であつて鉄道に依る時は総武線千葉駅にて下車すれば自動車の便がある。

昔は千葉城主の城下として相当繁華であつたが天正年間千葉氏亡びてから、次第に衰へた。而し明治時代に至つて県庁を置かれ行政上の中心となつたので、官公衙医科大学校等設けられるにつれ、次第に遊廓も発展し現在では約十軒八十人位の娼妓が居る。店は写真制もあるが陰店制もあり全部東京式廻し制である。御定りは四円位で酒一本付く又遊び方は五円でも六円でも制限がないが引け過ぎなら最低二円位でも一泊が出来る。芸妓も呼べるが、二時間単位で二円五十銭から三円位である。附近の名勝、千葉神社、大日寺、来迎寺、千葉寺等猪鼻台は駅から東南十五町袖ヶ浦を眼下に見下し風光絶佳である。又海水浴場では登戸（のぶと）が有名である。