丸亀市西平山町新堀遊廓

丸亀市西平山町新堀遊廓は香川県丸亀市西平山町にあつて鉄道は讃岐線丸亀駅へ下車、駅から東北へ約三丁位の所にある。近いので徒歩でもすぐだが、自動車の便もある。此の丸亀市は昔から参詣者の多かつた金刀羅宮を側に控へて居るので、参詣人を乗せた和船の寄港地となつて居た。之等の客人の為めに自然と遊廓が生れたと言はれて居る。現在は遊楼数十八軒、娼妓は七十六人居る。娼妓は全部居稼ぎ制で、大阪式の時間制であつて店は写真制になつて居る。廻しは取らない。御定りは一時間一円三十銭で一夜は八円夜十二時以後は四円、芸娼妓の玉代は其れに一割増である。此処の特風は二枚鑑札もあるので通連には面白い所だと思ふ。芸妓の玉代は一時間一円位である。北は瀬戸内海に面して風光明媚、殊に夜は格別の情緒がある。又有名な亀山公園も附近にある。妓楼は、日芳楼、東加々未楼、西加々未楼、金波楼、金波楼支店、二葉楼、朝日楼、吉田楼、新栄楼、新栄楼支店、松風楼、なば円楼、住吉楼.八幡楼、三宅楼、清開楼等である。